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風流は、盛岡山車では初となる演目、

歌舞伎十八番の内の「蛇柳」。

 

来年・「團十郎白猿」を襲名することが発表されている

市川海老蔵が、平成25年に復刻した歌舞伎演目を飾る。

 

物語の舞台は高野山。かつて弘法大師によって

大蛇が变化したと伝わる柳の木「蛇柳」。

 

時折、物の怪が現れ、仏法の妨げをなすことから住僧定賢は、

この物の怪を退治しに現れる。

 

その折、定賢は、丹波の助太郎という男と出会うのだが、

実は助太郎の正体は、蛇柳の精魂であった。

柳に変えられた大蛇が、恨みを晴らすために現れたのである。

 

助太郎は亡くなった妻への思いに狂い乱れるうち、

とうとう大蛇に变化し、正体を現す。

そこに登場するのが金剛丸照忠という勇猛果敢な武人。

 

「押戻(おしもどし)」の演出で、荒れ狂う蛇柳の

精魂を鎮める、という物語。

 

今回の山車では、蛇柳のクライマックスで、

「押戻」の見得を切る金剛丸照忠と控える住僧定賢の姿を飾る。

 

 

 

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今でこそ五穀豊穣の神、福の神として知られる大黒様だが、

古来、仏教を生み出したインドでは、暗黒の世界で

死をつかさどる神「マハー・カラー」と言われていた。

 

日本に伝わるとき、暗黒の大神ということで「大黒」と

言われたが、その後、聖徳太子によって仏教が国教となり、

さらに神仏習合によって、「大黒」と「大国」が重なっていき、

それまでの憤怒の形相から、ふくよかな優しい表情へ

と変化していったといわれている。