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時は鎌倉の初め。

初音の鼓を手にする源義経の忠臣・佐藤忠信。

 

しかし、その顔の隈取は獣のまゆに火焔隈。

実は、忠信の姿を借りた狐である。

 

親狐の皮で作った初音の鼓を授けられた源義経に恩を返すため、

佐藤忠信に化けて付き従っているのである。

 

その忠義を知り、感銘した義経は、この狐に自分の姓名である

源九郎を与え、この狐が静御前の供をしていく場面へと続いていく。

 

義経千本桜でも、一際華やかな「鳥居前」より、

源九郎狐を再現している。

 

 

 

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今でこそ五穀豊穣の神、福の神として知られる大黒様だが、

古来、仏教を生み出したインドでは、暗黒の世界で

死をつかさどる神「マハー・カラー」と言われていた。

 

日本に伝わるとき、暗黒の大神ということで「大黒」と

言われたが、その後、聖徳太子によって仏教が国教となり、

さらに神仏習合によって、「大黒」と「大国」が重なっていき、

それまでの憤怒の形相から、ふくよかな優しい表情へ

と変化していったといわれている。