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十一代目市川海老蔵によって新解釈を加えられ、

人気ドラマ「金田一少年の事件簿」や「神の雫」の原作者である

樹林伸氏との共作により実現した新作歌舞伎「石川五右衛門」。

 

平成27年正月の松竹創業120周年「初春花形歌舞伎」にて上演された

まさに、全く新しい新作の歌舞伎舞台。

 

 

時は安土桃山時代。天下の大泥棒・石川五右衛門は

「絶景かな、絶景かな」と南禅寺の楼門から桜を眺めているのだが、
時の権力者・豊臣秀吉が寵愛する宝物を狙い、大阪城に忍び込む。

 

 

しかし、そこで出会った茶々と情を通じてしまい、

鶴松が生まれるのであった。逢瀬を重ねる茶々と五右衛門だが、

ついに秀吉にそれが判明してしまう。

 

 

秀吉に、「鶴松は自分の子だ」と宣する五右衛門。

しかし秀吉から、自分が秀吉の子であり、

鶴松は秀吉にとっては孫であると聞かされ、動揺してしまう。

その刹那、突如現れた大陸の間者に、茶々が攫われてしまう。

 

 

城を飛び出て、船に乗り大陸を目指す五右衛門。

途中、龍に襲われたり、船が沈んだりと、危難に見舞われ、

大陸の王・ヌルハチに救われるのであった。

 

このヌルハチも、悪の皇帝・ワンハンの家来に殺され、

いよいよ五右衛門は黒幕であるワンハンを倒すため、

ワンハンの宮殿へ乗り込むのであった。

 

 

この山車では、物語のクライマックス・

五右衛門とワンハンの一騎打ちの場面を飾る。

 

 

本年1月に初めて上演された新作歌舞伎を山車に取り上げる

挑戦的な演題選択。前回(平成23年度)の「楼門五三桐」も記憶に新しいが、

新解釈の五右衛門を飾り、改めて山車の多様性を感じさせる趣向となった

 

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史実では、太閤秀吉の側室で、豊臣秀頼の母。

今回の新作歌舞伎「石川五右衛門」では、ヒロインとして登場。

 

石川五右衛門が逢瀬を交わす茶々。

秀吉が五右衛門の実の父親である驚愕の事実が判明した後、

突如現れた大陸の悪王・ワンハンの家来によって連れ去られてしまう。

 

五右衛門が七難八苦を乗り越え、大陸にたどり着いた頃、

茶々はワンハンに処刑されかけてしまうのだが、間一髪、

ワンハンの宮殿に乗り込んだ五右衛門によって助けられるのであった。