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江戸時代初期に伊達藩に起った御家騒動を題材にした

歌舞伎「伽羅先代萩」の四段目・床下の場面より。

 

物語は、室町時代。

足利頼兼(伊達綱宗がモデル)が隠居し、次期当主は幼い

鶴千代となる。この鶴千代は、足利家の奥に乳母・政岡と

その実子である千松と共に暮らしていた。

 

ところが、この鶴千代を暗殺し、自らが政権の要職に付こうと企む

仁木弾正一味は、鶴千代の毒殺を図るがこれを失敗し、

暗殺の連判状は乳母・政岡の手に渡る。

 

そこで、妖術を使い鼠に化けた弾正は、暗殺の連判状を奪い返すが、

床下で宿直をしていた忠臣・松前鉄之助(荒獅子男之助)に見つかり、

鉄扇で打ち据えられ、正体を現してしまうのである。

 

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歌舞伎「伽羅先代萩」より。

 

暗殺計画のある鶴千代を守るため、

自ら飯を炊いて世話をしている乳母である。

 

逆臣である仁木弾正一味のために、食事すらままならない

鶴千代と千松のため、騒動が一段落したところで政岡は飯を作るが、

その最中、仁木方の管領・山名宗全の妻・榮御前が奥を訪ね、

鶴千代に菓子を渡す。

 

管領の妻が相手ということで菓子を取り上げることを戸惑う政岡。

おもむろに千松がその菓子を取り上げ、食べてしまうが、この菓子は

毒入りで、千松は政岡の前で死んでしまうのであった。

 

政岡は実子が毒殺されてもなお、鶴千代を守ったため、榮御前は

子を取り替えていたのだろうと勘違いし、暗殺の連判状を渡すのだったが、

榮御前が去った後、政岡は息子の働きを大いに讃え、そして非情の世界を

大いに嘆くのであった。

 

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